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2004.08.24

サラーム・パックスの日記

 BLOGを始めて約6ヶ月になる。まだBLOG初心者の域だ。世界的に見れば(特に英語圏では)、昨年にはすでにBLOGはネットユーザーにとって日常的なものになっていた。そんな中、数多くの読者を惹き付ける人気BLOGが多数あったに違いない。しかし英語なので、フツーは接する機会が限られている。感情移入して読むには、やはり専門家の翻訳が必要だ。
 先日偶然手にした本(サラーム・パックス バグダッドからの日記/ソニーマガジンズ)から、そうしたサイトの一つを知った。バグダッドに暮らす29歳のおにいさんが、イラク戦争が始まる前からのイラク国内の空気、そして空爆や侵攻後の米軍の様子などを、イラク国内から世界に英語で発信したBLOGである。途中サラーム・パックス実在論争や、長い中断をはさみながらも、現在もサイトは残っているようである。
"Where is Raed.(ラエドはどこ?)"と名付けられたそのBLOGサイトは(サラーム・パックス氏が平均的イラク人ではないにせよ)、イラクの生々しい空気を伝えてくれる。私自身は英語のサイトを辞書なしですらすら読みこなせるほど英語力はないので、今回の邦訳版の本によって、はじめてその内容を知ったまでである。(私が紹介するまでもなく、世界的には既に超有名だった)
 サラーム・パックス氏の視点で見れば、フセイン政権もアメリカの侵攻も肯定できるものではない。フセイン政権下で抑圧されていたインテリ階層を両親に持つサラーム氏は、海外留学経験もあり、非常時のイラクにあって、インターネットに自由にアクセスしたり、海外の衛星放送を見たりと、我々の想像するイラクの情報管制からは逃れることができた恵まれた立場の人のようだ。このBLOGを読み続けていれば、アメリカの戦争終結宣言後の現在のイラクの混迷もなるべくしてなったのが解る。しかし華氏911を見るまでもなく、一般市民から見たらアメリカの第三世界に対する政策はむちゃくちゃだ。フツー怒るよ。
 我々はイラクといった普段接点の無い国については、マスコミに書かれたステレオタイプなイメージしかもたないのが実態だ。しかし、そこには多種多様な考えをもった個人がいて、○○人は○○だ、といったひとくくりでは行かない国民の多様性がある。イスラム圏の人、とくにペルシャ湾岸に住む人が酒を飲むことすらこの本を読むまで知らなかった。「共産主義者で同性愛者で大酒飲み」でかつ欧米の映画やロックを日常的に鑑賞するイラクのインテリ層の感覚の一部が垣間見られる面白い内容だった。それにしても翻訳とは言え、私のBLOGと比べると文章のレベルが高い!私より年下なのに。

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