2010年フィンランドの旅14「かもめ」
フィンランド旅行最終日を迎えた。最終日のフライトは午後出発なので、午前はまだ観光できる余裕がある。
そこで我々は、日本人旅行ならとりあえずおさえるべき、映画のロケ地を目指したのである。そこは「かもめ食堂」のロケ地であった。小林聡美さん、片桐はいりさん、もたいまさこさんという日本の代表的個性派女優が出演するこの映画は、三谷さんの作品かと思いきや、荻上直子監督の作品で、フィンランドの主要観光地をおさえつつ、ゆるーい時間が流れる映画である。今回のフィンランド旅行も、この映画を見てから渡航を決めたというよりは、フィンランド行きを決めてからこの映画を見た、とうのが正しい。すでにブログの前の記事で書いたとおり、映画に関わるカフェ・ウルスラなども押さえてある。
ホテルをチェックアウトし、時間があったのでそこから歩いてかもめ食堂のロケ地を目指した。食事をするには、少し早目に到着。まったく飲食店経営には不向きに感じられる、フツーの家並みの一角に店はある。実際はフィンランドの料理を出す、カハヴィラ・スオミというレストランである。
まだ早い時間だったので、近くの公園で時間をつぶした。近くの公園では、スタッフが植栽の手入れ(芝のメンテナンスや落ち葉拾いなど)をしていた。しかし(日本人の感覚では)驚くべきことに、そのスタッフの過半が女性なのである。更に比較的若くて美しい女性たちであった。日本であれば、公園のグリーン関連のメンテナンスは、力仕事という部分もあって、大多数が男性であるし、女性がいても、比較的高齢の方々であるが、フィンランドではこういった部分にも女性の参画がフツーにある、という驚きがあったのである。それはここに限らず、その前に訪れたウスペンスキー教会の植栽も女性がメンテナンスしていた。女性が参画する社会というのは、ホワイトカラー労働に限らず、こうした比較的体力を使う業務にも参画がある、ということなのだろうか。
さて、程よい時間になったので、かもめ食堂のロケ地、カハヴィラ・スオミに戻る。現地のお客さんひと組が食事をしていたが、比較的空いている。我々はさっき朝飯を食べたばかりで、食事をたっぷりという気分ではなかったので、簡単にお茶をすることにして、入り口に近い席で軽く飲食を始めたのである。映画と多少店内のレイアウトは異なるものの、ほぼ映画の雰囲気そのままで、当然のように撮影当時の写真なども壁に掲示されているのである。あの映画のファンであれば、とりあえず来る価値のあるお店である。

するとしばらくして大型の観光バスが店の横につけられ、大勢の旅行者が降りてきた。日本人御一行様である。どうやらツアーのコースにここが組み込まれているらしく、すでに食事も予約されているようだ。ツアーガイドらしき方が御一行様に食事の説明をして、一同着座する。あっという間に店は満員である。最初食事をしていた現地の方々と、単体で食事をしている我々はたちまち居ずらい空気になってしまった。
日本人御一行様は、やはり全員が映画かもめ食堂のファンらしく、店内をあちこち歩き回って感動されていた。
海外で出会う日本人旅行者のツアー参加者と言えば、老夫婦、老人の団体、新婚旅行夫婦と相場が決まっているのだが、この団体は違った。私の偏った視点でそう感じただけなのかもしれないが、大多数が「40歳前後、有名国立大卒、独身」と感じられる女性ばかりなのである。個人、もしくは友人同士で参加したと思しき、キャピキャピしていない、かつ老人でもない、更に知性を感じさせる妙齢の女性たちばかりなのだ。こうしたツアー客というのはあまり見かけないので、新鮮な体験であった。
次回いよいよフィンランド最終回。つづく。















































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